プレゼントに盆栽を贈るならこれ!シーン別盆栽の選び方と喜ばれる理由

プレゼントに盆栽を贈るならこれ!シーン別盆栽の選び方と喜ばれる理由

盆栽をプレゼントとして贈ってみたいけど、いろいろ分からないことだらけで悩んでませんか?

ここでは贈り物に適した盆栽の選び方を盆栽が喜ばれる理由と合わせてご紹介します。最後までお読みいただくと誰でも迷わずにギフトシーンに合わせた盆栽のプレゼントを決めることが出来ます。

私は今まで多くの盆栽ギフトをコーディネートしてきました。お客様から感想を頂いたり、お受け取りになった方の育て方をサポートすることで、喜んでもらえる盆栽とは何かを知ることができました。

どんな人が盆栽を喜んでくれるのか。また、受け取った人はその後どうなるのか、ちゃんと楽しんでもらえるのかなども気になるのではないでしょうか。

プレゼントの盆栽選びで押さえておくべきポイントと選び方。対象となる人やシーンを交えながら、喜ばれる理由と合わせてお伝えします。

今後、盆栽をプレゼントするときに迷ったり不安になることはありません。盆栽のプレゼントで大切な人を喜ばすことができます。

気持ちの伝わる素敵なプレゼントで笑顔が見られるようにこの記事がお役にたてるとうれしいです。

1.盆栽のギフトが喜ばれる理由

ギフト盆栽

盆栽は花束やフラワーアレンジメント、観葉植物や鉢花と同様におめでたいシーンでプレゼントに選ばれています。同じ植物でもそれら園芸種と盆栽は大きく違いますが、ギフトとして共通する部分もあります。そして盆栽ならではの喜ばれる理由があるのです。ここではまず、盆栽が喜ばれる理由を5つ紹介します。

1-1 新しい趣味として楽しめる

新たしい趣味

盆栽最大の魅力のうちのひとつである趣味として楽しめるということ。そして贈られる人の多くが盆栽を初めて手にすることになるので、プレゼントをきっかけに新しい趣味として盆栽をはじめられるということです

趣味自体をプレゼントするって素敵ですよね。日本人なら誰でもある盆栽への興味と憧れだから実際に盆栽を目の前にするとうれしいものなのです。

1-2 花言葉や盆栽に込められたメッセージがうれしい

メッセージ

これはフラワーギフトと同じですが、盆栽にもちゃんと花言葉があります。また特別な意味をもつものもありますので思いを伝えるのにぴったり。

1-3 贈られた気持ちをずっと大切にできる

盆栽の思い出

盆栽は切り花のように、その時だけ楽しむものではありません。お世話して何十年も生涯かけて育て、そして後世に残していくものです。小さな鉢の中で樹齢何十年というのは盆栽ではあたりまえの世界。だからこそ、思いがずっと残るプレゼントになるのです。

記念樹として贈ってくれた人の気持ちを大切にしていきたい。贈った人もそのことを忘れない二人の共通の思いとして会うたびに語られる贈り物、それが盆栽です。

1-4 和の風情や四季を楽しめる

日本の情景

日本に生まれた人ならやはり日本の風景というのは特別な物。生活様式の変化で身近な日本の情景というのはどんどん失われてきました。都会にいると風景で四季を感じることが少ないかもしれません。

趣や風情を求めて京都や奈良、全国にあるお寺や日本庭園などの観光地に多くの人が訪れます。歳を重ねると一層そういった場所に行きたくなるものです。盆栽はそういった気持ちを満たしてくれます。

なぜなら、盆栽自体が、日本の和の風景を小さな鉢の上に表現した芸術だからなのです。身近に和を感じ、盆栽のゆるやかに流れる時を感じながら大人の時間を過ごし癒やされる、そんな贅沢な楽しみがあるのです。

1-5 シニアはとにかく盆栽が好き

波平さんと盆栽

盆栽のイメージと言えばアニメのサザエさんで波平さんがお庭で盆栽をチョキチョキというシーンが代表的ではないでしょうか。若い人に盆栽について聞くと、「おじいちゃんの趣味」「渋い大人の趣味」「気難しい人がやってるイメージ」などの答えが返ってきます。

シニアに聞くと「若いときにはやりたいと思わなかったがやってみると楽しい」「なんだかよくわからんが気になる」「周りがやり始めたので」「そろそろかな」などと好印象な様子。

シニア向けメディアで度々取り上げられる始めたい趣味ランキングではいつも上位に盆栽があります。盆栽をもらって嫌な気持ちになるシニアはいないのではないでしょうか。ただ、自分で始めるにはハードルの高い趣味。だからこそプレゼントされると喜ばれるのです。

2.どんな人が盆栽を喜ぶ?

シニア

これは年齢でいうとシニアと呼ばれる世代ですね。一般的に50歳以上をシニアと呼ぶようですが、60歳還暦を迎えるぐらいからが盆栽を楽しんでいる方が多いようです。ちょうど、仕事を引退して退職を期に余暇の充実を目的にはじめます。もちろん下の世代の30代40代でも盆栽を楽しむ人はたくさんいます。ただ、働き盛りで仕事も忙しい方は植物を育てるのが大変な場合もありますのでパートナーの協力が必要かもしれません。

若い人にプレゼントする場合は妻から夫へ贈り、二人で一緒に育てていくなど、仲良く楽しんでいるようです。

なぜシニアが盆栽を楽しめるのかというと、「喜ばれる理由」でも紹介した和の風情や四季を楽しむという部分が大きいです。また、盆栽は非常に成長が遅く、変化を感じにくいところがあります。若いときは体感的な時間の進み方が遅いのに比べて歳をとるとあっという間に時が過ぎていきます。盆栽の成長速度にちょうど良い体感時間を持つシニアと言えます。育てる子の成長を日々感じられるとやっぱり楽しいですよね。そういうことから盆栽は歳をとった人ほど楽しめると言えます。

また、盆栽は意外なところで使われたりもしています。式典やパーティー、卒業式などで壇上のしゃべる人の横に盆栽が置いてあるシーンを一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。大企業の社長室にも置いてあるイメージです。なんとなく格式張った場所やおめでたいときに盆栽が置かれるのがわかります。

式典と盆栽

禅の世界から生まれた言葉で禅語というものがあります。「一期一会」なども禅語です。盆栽とも親和性のある禅。その禅語に「松樹千年の翠」(しょうじゅせんねんのみどり)という言葉があります。これは松の木の松葉の緑色が時代を超え長い年月の間、厳しい自然環境にさらされても美しい緑のままでいることを表した祝いの言葉として掛け軸にもよく書かれています。

禅の世界

うつろいやすい世の中で流されてしまわぬよう、風雪に耐えて千年美しさを保つ生命力のある松のように、私達も見失わず信念をもって生きていきたいと松が教えてくれています

そういったことから、松はとてもおめでたい縁起の良い樹種になっているので式典に松の盆栽が使用されているのです。

また、外国人も盆栽が大好きです。晴れて2019年にクールジャパンの仲間入りをした盆栽ですが、世界文化遺産の申請準備も進んでおり、これからますます海外で注目されることでしょう。残念ながらプレゼントとして盆栽は検疫の問題があり国外に持ち出すことが難しいので、日本に居住する外国人の方だけが対象となりますが、喜んでくれること間違いなしです。

3.盆栽ギフトの選び方とシーン別おすすめ盆栽

色々な種類

ここから、実際にどの盆栽をプレゼントに選んだらいいのかお伝えします。盆栽には多くの種類がありすぎてガイドなしに選ぶのは難しいのが現状です。木の種類に加えて、サイズ、難易度(育てやすさ)、産地や制作者(盆栽職人)のブランド、好みも考えると組み合わせは膨大です。別のページで盆栽の種類について詳しく説明していますが、ここでは簡単に分類します。

樹種 松の盆栽、花の盆栽、実のなる盆栽、紅葉する盆栽、草や苔の盆栽
サイズ 豆盆栽(樹高〜10cm)、ミニ盆栽・小品盆栽(樹高〜20cm)、中品盆栽(樹高〜50cm)、大品盆栽(樹高50cm〜)
難易度
簡単
長寿梅、五葉松、桜、紫檀、はまぼう、苔玉
難易度
普通
もみじ、梅、真柏、いちょう、けやき、赤松
難易度
難しい
りんご、柿、黒松、錦松、睡蓮木、サルスベリ
ブランド
産地
高松盆栽、大宮盆栽、赤石五葉松、四国五葉松、三河黒松、糸魚川真柏
ブランド
職人
平松浩二、鈴木伸二、平尾成志、北谷隆一、山田香織、高村雅子

この組み合わせのなかでどれがプレゼントに適しているかは、ギフトシーンによって変わってきますが、プレゼント盆栽の前提として大きなサイズは避けた方が無難です。

中品盆栽以上になると一人で持ち上げることも困難な重量ですし、そもそも置き場所が確保できるかわかりません。相当大きな庭がないと大品盆栽は難しいのではないかと思います。また、逆に極小盆栽の豆盆栽もやめたほうが良いでしょう。鉢も樹もが極端に小さいので水管理が難しく初めての盆栽には向きません。ギフトとしても小さすぎて見栄えがしないです。

豆盆栽はどちらかといえば上級者が自分で作るという盆栽ですので販売店などで売られていてもギフトには避けましょう。

大きさはミニ盆栽、小品盆栽と言われるサイズのものから中品盆栽までが最適なサイズです。ラッピングした感じもフラワーアレンジメントの一般的なバスケットサイズと言えばイメージしやすいでしょう。

ここからは盆栽が贈り物として最適なシーンとおすすめの盆栽を見ていきましょう。

3-1 父の日のプレゼント

盆栽は「新しい趣味」のプレゼント

父の日

父の日は6月の第3日曜日。日にちで言うと毎年15日〜21日のあたりです。2020年は6月21日の日曜日ですね。

いつも家族のために頑張って働いてくれたお父さん。これからは盆栽とともにゆっくり人生を楽しんで欲しいという気持ちを込めて「新しい趣味の贈り物」としてプレゼントしたいシーンですね。

長い人生これから趣味として続けて欲しいので盆栽は完成されていない若木が良いでしょう。育てる楽しみに加えて作っていく楽しみがあります。もちろん盆栽の王道樹種である松がぴったりですが、その中でも五葉松がおすすめです。花言葉には「不老長寿」や「永遠の若さ」「向上心」があり、また、常緑の緑で長寿を表し、ゴヨウマツから「御用を待つ」として仕事や良きことが舞い込んでくるとして古くから縁起の良い木とされています。

新しい趣味として始めるのなら盆栽道具も欠かせません。木のお手入れには、剪定、施肥、消毒と3つの大事な作業があります。しっかりと木を育てていくために盆栽職人も使う専門的な道具がほしいところです

またお父さんはこういうマテリアルなものが大好き。ゴルフクラブをしょっちゅう買い替えていつも磨いてませんか?こだわりの一品として盆栽鋏や道具セットも一緒に渡したいですね。アイアンの扱いにはなれているので盆栽鋏も大丈夫です。

余談ですが、ゴルフコンペの景品に盆栽の需要が増えています。ゴルフ人口も高齢化が進んでいるんだと思いますが、景品に盆栽があるととても盛り上がるそうです。

3-2 母の日のプレゼント

盆栽は「ちょっと小粋」なプレゼント

母の日

母の日は5月の第2日曜日です。日にちで言うと毎年6日〜12日のあたりです。2020年の母の日は5月10日の日曜日ですね。ゴールデンウィーク中だったりGW明けて終わってからだったりと毎年かわる母の日。休みのときなら手渡しだけど、休みじゃないなら通販で。令和2年の母の日はGW終わってからなので忘れないように早めに注文したいですね。

お母さんはお花が大好き。毎年違う種類の花束や鉢植えをプレゼントしてませんか?そんなお花慣れしているお母さんに盆栽はぐっときます。お母さんが喜ぶお花の盆栽がちゃんとあります。そしてその盆栽は毎年花を咲かせるので、喜んでくれること間違いなしです。

ちょっと室内に置いてもおしゃれで、友人が来たときに話題になるような、そんな盆栽がおすすめです。鉢に植えられた盆栽だけでなく、敷物や受け皿、添え物など加えることでとっても素敵なプレゼントになります。

盆栽と言えば男の世界のようなイメージですが、実際、盆栽鉢や道具類も男っぽいものが多いです。最近では若い人や女子の興味が盆栽に向いたこともあり、かわいい見かけの盆栽も増えてきました。モダンな鉢に植えられたおしゃれな盆栽ならお母さんも喜びます。

樹種のおすすめは代表的なお花の盆栽である長寿梅です。名前の通り縁起の良い盆栽ですが、花言葉は「魅惑的な恋」です。いつまでも人を魅了するお母さんでいてほしいとか、お父さんと仲良くねなんてメッセージが伝わります。

3-3 敬老の日のプレゼント

盆栽は「健康」のプレゼント

敬老

敬老の日は9月の第3月曜日です。日にちで言うと毎年14日〜21日のあたりです。

おじいちゃんおばあちゃんへのプレゼント。盆栽ならペアでプレゼントするのがおすすめ。長寿梅と五葉松を二人に。いつまでも仲良く元気で育てて欲しい。

盆栽なら何歳からだって始められます。剪定とか水やりとかしっかり考えて記憶して管理し、細かい手作業もあります。なので盆栽の愛好家はすごく高齢でも元気なんです。認知症の予防やボケ防止にケアセンターや老人施設で盆栽の講習を開いていたりもするほどです。私も何回も講師としておじいちゃんたちに盆栽を教えて来ました。生き生きとしてみんな楽しんで、ほんと盆栽ってすごいなって思います。

簡単な水やりだけで楽しめる苔盆栽もおすすめです。でも、案外おじいちゃんは盆栽をすでに何鉢も持っていて初心者じゃないかも知れません。そんな方には難易度の高い樹種をプレゼントしてあげてください。おじいちゃんの盆栽魂に火が付きます。リンゴや柿など実のなるものは全般的に難易度高いです。その分、毎年しっかり実をつけられたら喜びも半端ないですよ。

3-4 定年退職祝い

盆栽は「きっかけ」のプレゼント

定年

一昔前は60歳が定年して引退する年齢でしたが、最近では60歳を超えてもまだまだ元気に働く人が増えました。ただ、60歳が近づくにつれて引退しないまでも、老後や仕事をしない人生について考え出します。

そのタイミングで盆栽をプレゼントされると、人生に盆栽が加わりとても楽しいものになり、プレゼントしてくれたあなたにとても感謝するでしょう。

盆栽は時間や心、お財布に余裕のある人でないと難しい趣味です。なので自分からは興味があってもなかなか踏み出せません。だからこそ、退職や退官する時に始めるきっかけをプレゼントしてあげてください

プレゼントする盆栽は基本的には父の日と同じ、趣味として始められる盆栽道具とのセットがおすすめです。職場で最後の日にみんなからの贈り物として渡すシーンなら、盛り上がるので、ラッピングされていてもひと目で盆栽と分かる松がおすすめです。また、3月頃だと桜のシーズンなので満開の桜盆栽をプレゼントするのも喜ばれます。

3-5 昇進や出世のお祝い

盆栽は「ステイタス」のプレゼント

社長室

盆栽には格というものがあります。風格や樹格といって樹齢や作り込みによって樹の格があがると、新しい盆栽鉢に植え替えて鉢の格をあげます。樹齢何十年といった高級盆栽には骨董価値のあるような高級な盆栽鉢に仕立てます。盆栽もまた出世していくのです。

社長や役員、取締役に昇進したり、出世をしたときは、役職や人間の格に見合う盆栽をプレゼントすると喜ばれます。といっても何十万、何百万もする高級盆栽だけが格があるのかというとそういうわけではないのでご安心ください。

樹齢5年10年のものでも、格のある盆栽職人が作れば安価でも風格のある作品になります。ここ香川県高松市には多くの盆栽職人がおり、格のある盆栽を生み続けております。そんな香川の盆栽職人が作る高松盆栽はおすすめです。松盆栽の有名産地なので松盆栽をおすすめしますが、やっぱり社長室には松の盆栽がよくにあいますよね。

3-6 開店や新規オープン、移転や新築新居のお祝い

盆栽は「好印象なアピール」のプレゼント

開店祝い

開店祝いや移転など店頭に置かれるお祝いの花といえば胡蝶蘭です。みんな胡蝶蘭を贈り立て札には目立つように自分をアピールします。

これは、贈り先が、贈り主をひと目で把握するためということもありますが、来客に対して贈り先の交友関係の広さをアピールするためでもあります

「笑っていいとも」でゲストに贈られてきた花を見てあーこんな人からも来るんだって思ったりしたのではないでしょうか。

見られているということを考えると、盆栽はとても破壊力のあるプレゼントです。想像してください。全員が同じような花を贈り並んでいる中で一つだけ盆栽があります。もう目線はそこにしかいかないですよね。

来店した人の感想は、粋な会社と付き合ってるんだなと好印象。贈られた人もあなたに対してことさら印象に残ります。今まで、いろんなお店に開店祝いの品として盆栽を納めてきましたが、一度として同じ盆栽が並んだことはありません。かぶることのないプレゼントなんです。

オープンするお店が和の雰囲気や外国人の来るお店ならもう盆栽以外に考えられません。その後もお店のイメージをアップする植物としてずっと置いてもらえます。店先に置けるようなものなら道ゆくひとを立ち止まらせる効果もあります。

どのような盆栽を選べばよいか、これは胡蝶蘭が大きいので対抗できる大きな盆栽のほうがいいのかと思いがちですが、小さくても大丈夫です。贈られた人は必ず目立つところに置いてくれます。決して胡蝶蘭と胡蝶蘭の間に置かれて目立たないなんてことはありません。

開店時期によって見頃の盆栽を選ぶと良いでしょう。春なら桜、秋なら紅葉するもみじ、冬は常緑の松といった感じです。これ以外にもいろいろあるので季節の見頃盆栽を探してみてください。

3-7 結婚式や披露宴で両親へのプレゼント

盆栽は「嫁ぐ私の代わり」のプレゼント

結婚式盆栽

披露宴で両親への感謝の気持ちを読むシーン泣けます。大好きな場面です。感動のあとに花束やアルバムなどの記念品を渡しますが、最近盆栽を結婚式の披露宴で両親にプレゼントする人が増えてきています。

今まで育ててくれてありがとう。たくさんの愛情をありがとう。お父さんお母さんが寂しくならないように盆栽をプレゼントするね。この盆栽は6歳なんだって。6歳だったそのころの私だと思ってまた愛情込めて育ててね。

なんて感じでプレゼント。見てる人たちも、わーなになに?盆栽?すごーいって反応でした。一生の思い出になる結婚式だから、盆栽をプレゼントしたいですね。

最近の通販だと、式の前日に式場にお届けしてくれるので余計な手間もかからずおすすめです。両親へのプレゼントなので花と松の組み合わせがいいでしょう。春なら桜と五葉松、それ以外の季節だと長寿梅と五葉松が人気です

3-8 誕生日

盆栽は「サプライズ」のプレゼント

サプライズ盆栽

デスクの上にちょっと置ける癒やしの植物なんかは誕生日の定番プレゼント。とくに植物や園芸好きでなくともそういった贈り物は喜んでくれます。

それが盆栽だったら。。驚くこと間違いなしです。観葉植物だと思ったらなんと盆栽。いつも予想の斜め上をいくのは盆栽。センスのある人が贈るギフトです。

基本的にはお相手の好みに合わせて盆栽を選びたいですが、好みがわからなかったり、盆栽に興味があるかわからない場合は盆栽の王道イメージの黒松がおすすめです

育てられるか不安な場合は、苔盆栽がお手軽でおすすめ。最近は鉢に苔を植えるだけでなく、いろいろな陶器の器に植えたものが増えてきました。ひつじやうさぎ、亀なんかがあります。愛らしいたぬきのお腹に苔が植え込まれた「たぬき苔盆栽」は思わず笑みがこぼれるかわいさです。

3-9 還暦、喜寿、米寿、白寿、古希 記念樹として

盆栽は「選ぶ楽しみ」のプレゼント

それぞれの年齢を迎えたときにお祝いするシーン。何歳になってもまだまだ元気で長生きしてほしい。毎日を楽しんで欲しい。そこでおすすめするのが、盆栽のカタログギフトです。盆栽の読み物としても読み応えがあり、盆栽に興味が湧いたあとに、カタログから好きな盆栽を選ぶことが出来ます。選ぶ楽しみが盆栽で味わえるなんておじいちゃん大喜びです。

もちろん個別に盆栽を選んであげるのもいいです。それぞれのお祝いのおすすめ盆栽をご紹介します。

60歳を迎えた人への還暦祝い。赤が長寿祝の色とされているので、赤い花や実の盆栽をプレゼントに。長寿梅や紅紫檀などがおすすめ。また、鉢の還暦祝い用に赤い鉢で仕立てたもののあるので合わせておすすめします。

70歳を迎えた人への古希のお祝い。紫が祝の色とされています。紫の花咲く香丁木や紫の実のなる紫式部の盆栽がおすすめです。

77歳の喜寿の祝いも古希と同じく紫がお祝いのカラーです。

80歳の傘寿、88歳の米寿は黄色(ゴールド)が長寿祝いの色ですので、黄色い花の盆栽はそれほど種類はなく、黄梅やキンロバイ、黄色い実のなる老爺柿などです。黄色い鉢はいろいろ種類があるので傘寿米寿用に植え替えてもらうのが良いでしょう。

3-10 プチギフト

プチギフト

プチギフトと言えば一般的に予算は500円ぐらいでしょうか。500円で購入できる盆栽は残念ながらありません。なぜなら植物を盆栽として仕立てていくのに早くても数年はかかるからです。どうしても盆栽はそれなりの値段になってしまいます。

ただ、完成された盆栽は500円で手に入らなくても、盆栽鉢は安価なものは数百円で手に入ります。盆栽になる前の素材を手に入れて植え込んであげると予算数百円で盆栽っぽいものが出来上がります。

本場の職人仕立ての盆栽でも安価なものだと1500円ぐらいからあるので予算が許容できるならプチギフトとしてプレゼントしてはいかがでしょうか。

4.初心者でも大丈夫?

盆栽を育てるのはとても大変です。始めてみたものの枯らしてしまう人も少なくありません。でもけっして盆栽は難しいものではないのです。難しいと感じる多くは圧倒的な盆栽に対する知識不足と思い込みによるものです

まず、盆栽と観葉植物はまったく違います。ここを同じように思い込んでしまうと失敗します。でもこれは仕方のない面もあります。なぜなら、盆栽を始めようと思っても正しい情報を手に入れるのが難しいからです。住んでいる近くに盆栽専門店はありませんし、盆栽を取り扱っている園芸店も少ないです。愛好家の集まりもどこにあるのか。書店にいっても専門誌はおいていません。

そういったことから盆栽人口はピークの1980年代から減り続けてきました。しかし、ここに来て盆栽人口の減少に歯止めがかかったのです。インターネットの普及です。盆栽の情報が簡単に手に入るようになり、WEB上にコミュニティがたくさん出来ました。盆栽もネット通販で購入できます。電話で育て方をサポートしてくれる販売店も現れました。

こうして盆栽のハードルが下がり、今まで難しいとされてきた趣味盆栽は簡単になりました。それにともないプレゼントとして盆栽を贈る文化が広まってきたのです。

なので初心者でも大丈夫かと聞かれると、大丈夫と答えます。しかし、それは知っている人のサポートがあってこそです。そのあたりを考慮して、盆栽をプレゼントするときは販売店がしっかりとサポートをしてくれることを確認するとよいでしょう。サポート方法も大事です。店頭に持ち込んでいいのか、遠方だとメールだけなのか、電話も対応してもらえるのか。

私は通販で盆栽を全国にお届けして育て方をサポートしてきましたが、離れていてもしっかりと補助できると感じています。そのために気軽に相談できるというのはポイントではないでしょうか。コミュニケーションがとれると問題の解決もしやすいです。また、盆栽の輪はどんどん広がって同じ盆栽を育てる人たちとのコミュニケーションも活発になります。そういった輪をどんどん広げていってみんなで盆栽を楽しむことが私の目標であり夢でもあります。

盆栽の指導

5.盆栽を楽しむ人々

5-1 作家 辻本貴一さん 77歳 

68歳のときに息子から父の日のプレゼントで盆栽をもらいました。

商売をしており63歳のときに社長業を息子にバトンタッチして隠居生活に入りました。当初は趣味だったゴルフ三昧の生活をしていたのですが、腰の調子が悪くなりドライバーの飛距離が出なくなったことからゴルフ場へ行く回数も減っていきました。

趣味といえばゴルフぐらいだったので、一気にやることがなくなりました。暇だったので何か出来ることはないかと考えて、空いた時間で海外で商売していた経験をブログに投稿するようになりました。

多くの人に読んでもらえるようになったことから、ブログ執筆に熱中する日々が続きました。お陰様で書籍を3冊も出すことができました。初めは海外でのビジネス経験を投稿していたのですが、段々と、海外と日本の違いや、日本の良さを伝える記事が多くなってきました。

その中で私自身、日本という国について改めて考える機会を持つことになります。また、そういった記事の反応が良いことからも読者の方々が求めている情報だと理解しました。ここ最近、日本の良さを伝える番組が増えてきたことからも伺えます。

そして、68歳の父の日に届いた盆栽

私は日本について色々な角度から考察してきましたが、まったく盆栽についてはふれることも思いつくことさえありませんでした。こんなに日本的な物であるにも関わらずです。

さっそく興味を持った私は盆栽について調べました。そして驚いたのです。今までブログで訴えてきた日本の商習慣を通して、モノづくり、日本の心、風景、そういったものがすべて盆栽には備わっていたのでした。盆栽は日本人であると言っても過言ではありません。

そうして盆栽を育てる日々が始まりました。それは愛する日本という国を育てているのと同じ気持ちでした。感動する毎日をブログで読者に発信すると同じように盆栽を育てる人が増えてきました。今では、増えた盆栽仲間と盆栽と日本について語り合うことで穏やかな老後を過ごしております。

6.ギフト対応の盆栽はどこで買えるの?

盆栽のプレゼント

一般的に盆栽は盆栽園、園芸店、ネット通販で手に入れることができます。プレゼント目的で購入するとなると、注意点とそれぞれメリット・デメリットがありますので見ていきましょう。

6-1 園芸店 花屋

園芸店

一番生活の中で目にする機会が多い花屋さんや園芸店、ホームセンターですが盆栽を扱っているお店はかなり少ないです。これには理由があり、一般的な園芸店や花屋は植物の仕入れを市場で行いますが、その市場に盆栽が流通することが少ないという事情です。盆栽を取り扱おうとなると独自の仕入ルートが必要になります。大きなホームセンターでは担当バイヤーが独自に生産者とのルートをもっている場合があるので盆栽が店頭に並ぶこともあります。

盆栽を扱っている場合は少ないですが、置いてあればラッキーです。切り花や鉢花のように本職のスタッフがきれいにラッピングしてくれます。また、メッセージも添えることができるでしょう。

6-2 盆栽園

盆栽園の風景

盆栽を購入するのに一番おすすめはやはり専門店である盆栽園ですが、問題は近所に無いということでしょう。またあったとしてもギフトに対応しておらずラッピングは無理な場合が多いです。その場合、購入した盆栽を自分ですることになりますが様々な鉢の形状と枝ぶりから慣れていないときれいにラッピングするのは難しいです。また、贈り先に渡す時間がかかるようだと、盆栽の乾燥を防ぐ手立てを施さないといけないので大変です。ラッピングせずにそのままお渡しするのもありだとは思いますがギフト感がないのが残念ですね。

6-3 ネット通販

一番現実的な購入先はやはり手軽なネット通販店です。最近では多くのショップが盆栽をプレゼントとして包装してくれるサービスをおこなっています。ネットのギフトフラワーショップでも花と並んで盆栽があるので購入しやすいのではないでしょうか。

たくさんあるネット通販店の選び方ですが、おすすめはやはり盆栽専門店がいいということです。盆栽を届けるところまではフラワーショップでも同じです。ただ、盆栽は受け取ったその後が大事ですので、贈り先をしっかりサポートしてくれるところとなると専門店しかありません。

付属するサービスもしっかりチェックしてください。

ラッピングはどのようにしてくれるのか。
日付指定で配達してくれるのか
メッセージカードは希望の文言を対応してくれるのか
育て方や肥料などは付属するのか
サポートはメール以外に電話でも可能か

そして盆栽の輸送について不安に思う方も多いと思いますので、そのあたりもお話します。

クロネコヤマトやゆうパックなどの宅急便で盆栽は送られてきます。ショップから発送して早くて2日から4日程度かかります。盆栽は小さな鉢に植えられており保水する土が少ないことから乾燥し水切れしやすい鉢植えの植物です。

ショップ側で、輸送中に鉢の中が乾かないように密閉することが必要になります。また、箱の中で盆栽が動かないように固定する工夫も必要です。慣れていないショップだとこのあたりがおろそかになっているので注意が必要です。出荷件数や実績の多いところが経験も豊富で安心です。そのあたりはレビューなどにも書かれることですので購入前にぜひチェックしてください

7.まとめ

プレゼントに盆栽を贈るということを正しく理解できたのではないでしょうか。盆栽は正しく選ぶとても喜んでくれる贈り物です。大切な人の笑顔を想像しながらしっかりと盆栽を選んでください。きっと気持ちが伝わるプレゼントになるはずです。

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この記事を書いた人

高村雅子

高村雅子
盆栽妙の店長 盆栽家。三重県鈴鹿の田舎生まれ。大学進学を機に大阪に出て卒業後は秘書として企業で働く。結婚して退職、子育てに奮闘。子供も大きくなり、自分の時間が持てるようになったので、かねてより大好きだった植物をもっと勉強するべく、盆栽の世界へ踏み入ることに。同郷の盆栽職人 太田重幸に師事し、盆栽の奥深さを修行した後、自宅で教室を開業。2007年にインターネット盆栽販売店 盆栽妙をオープンし、盆栽メルマガ登録数日本一に。盆栽はじめるサポートに日々奮闘中。
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