いい香りの正体を暴きます。

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金木犀のいい香りがしてます。

毎日通っている道で、徐々に香りが
強まっていく感じではなく、
ある日突然この香りがします。

金木犀って咲いた後に雨風があると
あっけなく散ってしまうんですよ。

台風が二回去った今咲いたのは正解ですね。
ちょっと長く香りを楽しめそうです。

キンモクセイは中国南部の原産で、
日本には江戸時代初期の頃に渡来したと言われています。

中国語では ”桂”は木犀のことを指し、
「桂林」という地名も木犀の木がたくさん 
あることに由来するらしいです。

金木犀の中国名は「丹桂」。
 丹=だいだい色、で 桂=モクセイ類。

お酒を飲まれるあなたはご存知でしょうか?
女性に人気のあるお酒で桂花陳酒というものがあります。

白ワインにキンモクセイの花を3年間漬け込んだ
中国のお酒です。
甘みが強くて香り高いんです。

他にはお茶にまぜて桂花茶という花茶だったり
蜜煮にして桂花醤として香味料にしたりと様々な
ものになっています。

日本では、昔くみ取り式のトイレが主流で悪臭を
発するものが多かった時期にはその近くに植えられることが
あったため、トイレの芳香剤として主流になったんです。

なので、年齢によってキンモクセイがトイレ・・と
連想すると年がバレるってわけです(笑)

私はいい香りとしか想像できませんが。。。?

・・・トイレの芳香剤のいい香りと。

ご安心ください。
トイレの芳香剤としては1990年代前半まで
主流だったということは、今の若者も知ってるはずですから(笑)

それにしてもいい香りですよ。
キンモクセイは。

本来は実もなるそうですが、日本には
雄株しかないので結実をしないそうです。

調べてみると、キンモクセイの実?というタイトルで
たくさんの画像がでてきますが、これはキンモクセイの
なかまである「ウスギモクセイ」のようです。
漢字では薄黄木犀と書きます。花が薄い黄色だそう。

中にはキンモクセイの実だ!と書かれている記事もありました。

現在までで日本には雌木がないとはいえ誰かが持ち込んでいたら
実がなってもおかしくないかもしれませんよね。

でも、本当にキンモクセイだったかは謎です。

キンモクセイの実を見てみたい気がします。
見たくありませんか?

キンモクセイの実はこれだ!

これは、どなたかが中国の四川省に行かれて
撮られた写真です。お借りしましたm(_ _)m

だんだんとむらさきになるみたいですが
見た目はあけびに似てますね。
ですが、大きさはグミくらいのようです。

キンモクセイは増やすのに挿し木が
いとも簡単に根づくので、種をとる必要がありません。
とすると金木犀には雌株の必要性がなくなるわけです。

日本人は昔からそのことをわかっていたのでしょうね。

キンモクセイの枝から盆栽を作ってみたら
いいかもしれません。

でも、勝手に取ってきちゃだめですよ~。

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この記事を書いた人

高村雅子

高村雅子
盆栽妙の店長 盆栽家。三重県鈴鹿の田舎生まれ。大学進学を機に大阪に出て卒業後は秘書として企業で働く。結婚して退職、子育てに奮闘。子供も大きくなり、自分の時間が持てるようになったので、かねてより大好きだった植物をもっと勉強するべく、盆栽の世界へ踏み入ることに。同郷の盆栽職人 太田重幸に師事し、盆栽の奥深さを修行した後、自宅で教室を開業。2007年にインターネット盆栽販売店 盆栽妙をオープンし、盆栽メルマガ登録数日本一に。盆栽はじめるサポートに日々奮闘中。
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