盆栽の選び方

盆栽の知識 高村

盆栽の選び方

盆栽の選び方

盆栽を選ぶ際に重要なのは、自分がどの程度の知識を持っており盆栽をどのように楽しみたいと思っているのかを把握しておくことです。

あなたが初心者なのか中級・上級者なのか。小さな苗から育てたいのか、既に仕立てられたものを改作したいのか。室内に起きたいのか、室外で育てられるのか。四季を楽しみたいのか、1年中緑を楽しみたいのか。状況や希望によって選ぶべき盆栽が変わってきます。

もし初心者ならば、ミニ盆栽や苔玉、または真柏、山モミジ、ケヤキなどを選ぶといいでしょう。

比較的簡単に育てることができます。山モミジは秋になると赤く紅葉するので、華やかさが好きな人には特にオススメです。まずは必要最低限の道具を揃え、剪定や針金かけを試してみましょう。土が乾いてしまいがちなので、定期的な水やりも忘れてはいけません。

盆栽

樹の種類によって選ぶのも良いですが、樹形で選んでみるのもいいかもしれません。

盆栽は樹形によってそれぞれ名前が付いています。既に紹介した「直幹(チョクカン)」「斜幹(シャカン)」「模様木(モヨウギ)」「双幹・三幹(ソウカン・サンカン)」の他にも、箒を逆さにしたような「箒立ち」、幹が鉢より下方向に向かって伸びる「懸崖、半懸崖(ケンガイ、ハンケンガイ)」、細い幹が点に向かって曲がりながら伸びる「文人木(ブンジンギ)」、1つの鉢に複数の植物が植えられた「寄せ植え」、強い風に吹かれるように幹や枝が一方向に伸びている「吹き流し」、鉢から抜いても絡みあった根が崩れない「根洗い」、根が地上に露出している「根上がり」、窪みのある石が鉢代わりになっている「石付け」、球状にまとめた用土の周りに苔を生やした「苔玉」、同じ根から出た複数の幹が独立したように生えている「根連なり」、樹が根元から5本以上の奇数本に別れている「株立ち」、種から発芽し林のようにまとまって成長する「実生林(ミショウバヤシ)」、最後に鉢に苔だけを植えた「苔盆栽」があります。

樹によって必要な知識も道具も変わってくるので、分からないことがあれば専門店でスタッフに尋ねてみるといいでしょう。

まずは簡単な盆栽から育て始め、技術の上達とともに次第に難しい盆栽に挑戦していくのがいいかもしれません。

スポーツではありませんが、盆栽の成長に合わせて自分自身も気長にレベルアップしていくことができるのが、多くの人の心を鷲掴みにする盆栽のおもしろさなのです。

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この記事を書いた人

高村雅子

高村雅子
盆栽妙の店長 盆栽家。三重県鈴鹿の田舎生まれ。大学進学を機に大阪に出て卒業後は秘書として企業で働く。結婚して退職、子育てに奮闘。子供も大きくなり、自分の時間が持てるようになったので、かねてより大好きだった植物をもっと勉強するべく、盆栽の世界へ踏み入ることに。同郷の盆栽職人 太田重幸に師事し、盆栽の奥深さを修行した後、自宅で教室を開業。2007年にインターネット盆栽販売店 盆栽妙をオープンし、盆栽メルマガ登録数日本一に。盆栽はじめるサポートに日々奮闘中。
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